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-おかやシルク日記-

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2022.02.23
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養蚕から製糸、織物まで“オール岡谷産”の風呂敷が完成 「岡谷シルク」風呂敷を“ふろしきの日”に歌舞伎俳優 市川笑野さんに贈呈

岡谷シルク推進事業のシルク製品開発の第一弾として、「岡谷シルク」風呂敷が誕生しました。三沢区民農園の養蚕農家、片倉仁さんが育てた繭を㈱宮坂製糸所(代表取締役:髙橋耕一さん)で製糸し、岡谷絹工房(代表:小山町子さん)で手織りした “オール岡谷産”のシルクの風呂敷です。


岡谷市は明治から大正、昭和にかけて製糸業で栄え、輸出生糸生産量で世界一を誇ったシルクのまち。その歴史と文化を象徴するシルク製品の開発を目指し、昨年立ち上がった「岡谷シルクブランド協議会」のメンバーで製品開発のワーキンググループを結成。地域おこし協力隊の佐々木千玲さんが、岡谷の製糸業を支えた工女さんに注目し風呂敷という製品コンセプトとデザイン案を作り、地域の素材と技術を結集してプロトタイプを完成させました。

サイズは約90cm、70cm、45cmの3パターンで、それぞれ冬の諏訪湖と八ヶ岳、夏の諏訪湖と緑の山並み、初夏のツツジとアジサイといった岡谷の自然をイメージした色とデザインになっています。完成を記念して、2月23日「ふろしきの日」に、プロトタイプのお披露目と岡谷市観光大使で歌舞伎俳優の市川笑野さん、市川右田六さんに今井竜五市長よりオンラインで贈呈が行われました。

現在、国産生糸のシェアはわずか0.2%(令和3年農林水産省調べ)。岡谷でも30年前に養蚕が途絶えていましたが、約15年前から復活の準備をし、ここ2~3年で繭生産の環境が整ってきました。また、製糸工場は国内に4か所のみで、宮坂製糸所は手作業で糸取りをする最後の1軒です。「岡谷シルクブランド協議会」の髙林千幸会長は、「養蚕、製糸、織物まで同一市内でできるのは日本国内でほぼ岡谷のみ。その強みを生かして、諏訪式繰糸機で糸繰りした世界でオンリーワンの生糸を使い、岡谷ならではのストーリーを込めたシルク製品を目指しています。風呂敷は日本の伝統文化であり、世界がSDG‘sに取り組む中、サスティナブルなアイテムとしても注目されています。すべての世代、男女問わずに使えるところも魅力ですが、まずは風呂敷が身近にある歌舞伎俳優の市川さんに使っていただきたかった。」と語っています。

市川笑野さんは、「岡谷のシルクの歴史を過去の遺産にするのではなく、現代に生きる産業となってほしいと願ってきました。その第一歩である風呂敷は色合いが綺麗で、織りも素晴らしく、シルクの糸が持つ力強さに感銘を受けました。お蚕さまが命をかけて作った尊さを感じながら大切に使いたいです。」とコメントされました。

今井竜五市長は「『シルク岡谷』『糸都岡谷』と呼ばれた歴史と文化を大切に守る岡谷が、今あらためてシルクを活かした取り組みに挑んでいます。風呂敷は“人との縁を結ぶ”、“幸せを結ぶ”と言われる縁起が良いもの。岡谷の思いが込められた風呂敷を使って、さらなる岡谷のPRにつなげていただきたいです。」と語りました。

「岡谷シルク」風呂敷は今回の試作品を経て、今後、販売を目指していく予定です。

 

「岡谷シルク」風呂敷に込めた思い

 

シルク岡谷の歴史・文化が伝わる象徴的なもので、地域の人たちが誇りに思える製品はなんだろう?
その答えが『風呂敷』でした。

『風呂敷』
◎1000年前から使われている日本の伝統文化
◎大切な人への想いを「包む」
◎人と人の良い縁を「結ぶ」
◎サスティナブルなアイテムとして世界でも注目
◎すべての世代、性別を問わずに使える
◎1枚の布が創意工夫で様々に使える

日本の伝統文化を岡谷の誇りに。その思いから『風呂敷』を選びました。

「岡谷シルク」風呂敷に込めたストーリー

 

岡谷のいいもの、包んで大切な人に。
岡谷の製糸業を支えた工女さんたちは、暮れに長い休暇をもらって故郷に帰省しました。その時、それぞれの製糸工場が自家製の味噌や漬物、塩鮭、餅、反物などたくさんのお土産を持たせて帰したそうです。製糸工場にとって工女さんはそれほど大切な存在でした。そのお土産を包んだのが『風呂敷』。持ち帰ったお土産には、工女さんを想い、感謝する心が込められていました。“想う心”を包む布、それが「岡谷シルク」風呂敷です。

「岡谷シルク」風呂敷の特徴

養蚕、製糸、織物まで“オール岡谷産”
三沢区民農園の養蚕農家が育てた「繭」を、
宮坂製糸所で「生糸」にし、
岡谷絹工房で手織りした “オール岡谷産”のシルクの風呂敷です。

 

世界でオンリーワンの生糸を使用

明治時代、岡谷の武居代次郎が生み出した「諏訪式繰糸機」はコンパクトで性能が良く、低価格で高品質の生糸を生産できました。岡谷独自の「諏訪式繰糸機」は全国に広まり、日本が世界一の輸出生糸生産国に成長する要因となりました。「諏訪式繰糸機」は、いまも宮坂製糸所で現役で活躍しています。世界でここでしか生み出せないオンリーワンの生糸です。「諏訪式繰糸機」で手作業で取った生糸は、やわらかで光沢があり、染色すると綺麗に色が発色します。この生糸で織った織物は、なめらかで風合いがあり、使い込むほど味わいが出ます。

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